ひとりごと

短い記号

よいときも、わるいときも

今日より善いときも 悪いときもきみの滑らかで柔らかな被毛は変わらない富めるときも 貧しいときもきみのしっとりと濡れた鼻先は変わらない病めるときも 健やかなるとき...
短い記号

赦さない

信頼できるひとというのは「このひとなら絶対に裏切らない」と思える相手ではなく「このひとになら裏切られてもいい」と思える相手のことだと聞いて胸にすとん、と何かが落...
短い記号

おやすみ

隣に転がって どうでもいいことで笑ったりテレビに挨拶したり 文句言ったり冷たい足をお互いくっつけて騒いだり毛布を取り合ったり 毎日忙しい抱き締めるとあったかくて...
短い記号

手のひらに乗せて

好き 大好き 愛してる 恋してる文字にするのはこんなに容易いのに伝えたい気持ちの半分も伝えられない手のひらに乗せて見せることができたらどんなにキミを想っているの...
短い記号

もうずっと長いこと 暗闇の中にいたから光が眩しくて 目が開けられない産まれて来たときのことを憶えていたらきっとこんな感じだったんだろうか殻に閉じこもって 心を開...
短い記号

存在理由

わたしを抱き締めるきみはいつだって哀しそうだ愛しさと同じ重さの寂しさ選べるはずもなく流れ込む体温でさえも現実感が薄くて見失ってしまいそうな横顔遠くに行かないであ...
短い記号

あの夏

流れる汗にも気付かず 走り続けた帰り道夏の終わりのにおい なんだか寂しくて陽が短くなったね まだ遊び足りないのに楽しい時間をどこに置いてきたの?この角を曲がると...
短い記号

ありがとう

ありがとう わたしと出逢ってくれてわたしを愛してくれて 優しくしてくれてありがとう わたしを叱ってくれてわたしを包んでくれて 大事にしてくれてあなたを愛したから...
短い記号

悲しいから

悲しくて泣き続けた 枯れることなく溢れてくるままに 頬を濡らし続けた心の準備も 頭の整理も できるわけなかった考えることなんて たったひとつだった楽しかったこと...