物 語

初戀 第三十七話

第三十七話 過ぎたるは猶及ばざるが如しどうすればいいのか正直わからない。はっきりわかるのは、産まれて初めてここまで興奮している、ということだけだ。なけなしの知識...
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初戀 第三十六話

第三十六話 ハルの病に薬なし宗むねさんのカラダはカッコイイ。あごの尖った卵型の輪郭、意志の強そうな直線の眉、長いまつげに縁取られた茶色の瞳、真っ直ぐに伸びた高い...
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初戀 第三十五話

第三十五話 生酔い本性違わず「はう…ん…くみやまぁ…」「おろしていい?」「だめ…きもちいからこのままがいい…」湊を抱えたまま寝室で立ち尽くし、耳元で漏れるエロい...
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初戀 第三十四話

第三十四話 黒犬に噛まれて赤犬に怖じる初めて家に呼んだ友達が久御山くみやまだったせいか、うちの両親が久御山に寄せる信頼が篤あつい。愛想がよくコミュニケーションの...
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初戀 第三十三話

第三十三話 山に躓かずして蟻塚に躓く「…え、いや、今日はバイトが入ってたので」「ああっ、疲れてるところごめんなさい! もう少し待ってみるから!」「あの、オレ心当...
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初戀 第三十二話

第三十二話 その男、藤城 漣「失礼します……藤城ふじしろ教授、ちょっといいですか?」「はい、どうしましたか?」校内にある教授の部屋を訪ねた学生は、藤城の顔色を窺...
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初戀 第三十一話

第三十一話 一富士二鷹三茄子「久御山くみやまくん、ちょっと休憩しない?」遥はるかさんに手招きをされ、ブラシとホースを足元にまとめた。大掃除の必要がないよう常にき...
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初戀 第三十話

第三十話 比翼の鳥、連理の枝冬休みに入る直前、久御山くみやまは休み時間毎に呼び出されていた。久御山と一緒にクリスマスを過ごしたい女子が、なんとか久御山を落とそう...
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初戀 第二十九話

第二十九話 冬来たりなば春遠からじ「開いてるよ」扉を開けて中へ入ると、玄関まで出て来た純暁よしあきさんが驚いた顔で動きを止めた。別宅の存在はアヤから聞いていたけ...