その場しのぎ

その場しのぎ
手 紙

出逢った事をなかった事にはできない。
言った事も、やった事も、全部実際にあった事。
辛かったり、苦しかったり、悲しかったり、落ち込んだり、

でもそれは

嬉しかったり、楽しかったり、しあわせだったり、そういう気持ちを知っているから産まれる気持ち。考え方の違いだとか、価値観の違いだとか、自分以外の誰かと一緒にいるなら、当たり前に感じる事。

明日の事を、明後日の事を、将来の事を、考えて不安になるより、わくわくしていたいよ。

明日はどんな事を言って楽しませようか、どんな事をして笑わせようか、どんな風に喜ばせようか。

ひとりより、ふたりのほうが大変だけど、しあわせも増える。

ひとりでいたら、寂しいけどいさかいは起こらない。つまんないけど、退屈だけど、揉め事は起こらない。ふたりでいたら、意見が合わなかったり、相手の気持ちがわからなかったり、イラついたり、ムカついたり、大変だけど、あったかい気持ちを、おっきなしあわせを、ふたりで確かめ合えるかな。

何度も言うように、ぼくらはがんばる前から傷付く事を怖がって、好きだっていう気持ちを、一緒にいたいっていう気持ちを、見ないようにする。知らないフリをする。

それじゃだめなんだってわかっていてもね。

何度も離れて別れようとして、でも別れ際には悲しくて寂しくて、また手を取ってしまう。それが「その場しのぎ」になってしまっている事に、もう気付いてもいいよね。