ひとりごと

短い記号

逢いたい

どれだけ手を伸ばしても つかみ損ねてしまう全身を絶望が覆い 息が出来なくなるあの日から幾度となく同じ夢を見るよ最後の後ろ姿 風になびいた髪胸の奥を握り潰される感...
短い記号

胸の奥

恋に落ちるのは簡単だった。気が付いたら胸の奥にキミが棲み着いていた。居心地良くしたら出て行かなくなるかな。安心させてあげられたらここにいてくれるかな。毎日毎日、...
短い記号

ひとつになれ

ずっと 遠く 忘れてた ただ 残して来た愛をいくつの夜をひとり越えて ここに生まれて来たのいつも傷付いた顔で やわらかい場所 隠してきみを見付けた時さえ この瞳...
短い記号

夜の隙間

僕らは そっと指を絡ませ小さな愛を 確かめた聞こえるきみの 胸の鼓動になんだか 泣きたくなってしまう愛してる 何度も 何度も 何度でもきみの唇 探して 探り当て...
短い記号

カナリア

あれからどれくらい経つんだろう美しかった声は嗄れて歌を忘れたカナリアはひとりぼっちで籠を揺らすいつまでこうしてる気なんだろう窓の外 変わって行く景色部屋の片隅 ...
短い記号

浅い夢

ある日 僕は 突然 眠ることができなくなったベッドに転がっても そのまま 朝になってしまう眠くて 眠くて 仕方ない それなのに僕は 眠れないままだ眠らないと 脳...
短い記号

優しい手

両手で僕の頬を包みながら「冷たいね」って きみが笑う手をつないだら何も言わずに左手で甲を覆ってくれる僕のはねた寝ぐせを可愛いと撫でてくれる咳をしたら慌てて手のひ...
短い記号

白い月

見上げると 白い月明けきらない空に なぜか寂しさがぽつり置いてけぼりの昨日 出せない答えみたい心が落ち着く場所を いつだって探してるきみはどこにいるの?きみも泣...
短い記号

空に

金属のぶつかり合う音布と布とがこすれ合う重ねた食器がかちゃかちゃ鳴る小さなざわめき床を蹴るサンダル規則正しい電子音クレゾールの匂い白い部屋でぼんやり考えるたまし...