存在理由

存在理由
短い記号

わたしを抱き締めるきみは
いつだって哀しそうだ
愛しさと同じ重さの寂しさ
選べるはずもなく
流れ込む体温でさえも
現実感が薄くて
見失ってしまいそうな横顔
遠くに行かないで

あなたを苦しめたくないと
きみが呟く そして
例え苦しめても 譲れない想いが
僕を我侭にすると

あなたのために産まれて来た
繰り返すきみの存在理由
許されるなら 片時も離さずに生きるのに
あなたがあなたでいるために
傍に在る僕の存在理由
逢わずにいれば 何の価値も持たない自己証明