終わらない夜

終わらない夜
短い記号

自分の人生の主役は 自分だと思ってた
やりたいこと やりたくないこと
好きなもの 嫌いなもの
自分のために選んで 自分のために為すのだと

でも今は まるで人生の脇役のようで
それも 誰でもいい端役のようで
ぼく以外は すべてが正しくて 清浄で
ぼくは腐敗する速度が加速していく

フィルター越しに世の中を見てるみたいだ
無言で通り過ぎるひと ぼんやり眺めながら
ここで すうっと消えても 誰も気付かないよな
そもそも 気付いて欲しいのかすらわからない

やがて朝が来て 街が起きる 一日が始まる
ぼくは終わらない夜を ずっとさまよってる